つながりを採用力に変える、3つのサービスをご紹介──リファラルで応募が集まるコツとは【イベントレポート】

カテゴリー 名刺×採用

こんにちは。名刺アプリEightの村上です。

自社社員が、企業と採用候補者との橋渡しをする「リファラル採用」。採用コストを抑えながら、自社にフィットする人材を採用できることから、さまざまな企業に取り入れられています。

しかし、社員が知り合いを紹介するハードルが高く、社員を介した応募が集まりにくいことが課題として挙がっています。Eightを基盤とした採用サービス「Eight Career Design(以下ECD)」では、そうした課題を踏まえ、社内のつながりを採用力に変えることをサポートしています。

昨年12月には、企業のリファラル採用を加速する2社と合同で、「今から始める、つながりからの採用」をテーマとした、企業の採用担当者向けのイベントを開催しました。

当日の様子をレポートします。

▶︎ 次回開催は2020年2月6日(木)です。詳しくはイベントお申し込みページをご参照ください。

名刺アプリEight
Eightは、無料で使える個人向けの名刺アプリです。スマートフォンで名刺を撮影するだけでデータ化され、手間なく名刺管理ができます。データ化の速度と正確性には定評があり、2012年のサービス開始以来、高精度の「自動読みとり」と「スタッフの手入力」を組み合わせた技術は、常に進化を続けています。名刺交換をした相手もEightを利用していれば、あなたのビジネスネットワークに加わります。異動や昇進などで名刺が変わった際には通知が届き、「近況の投稿」や「メッセージ」で情報交換も可能に。日々の仕事の出会いが、新たなビジネスの可能性につながります。

「誰か良い人いない?」はもう限界。リファラルで本当に欲しい人と出会える戦略とは


目次


「メモリーパレス」を活用したタレントプールの作り方

最初のスピーカーは、株式会社リフカム代表取締役CEOの清水巧さん。清水さんは、6年前に弊社Sansanを卒業し、起業してリファラル採用の事業を立ち上げました。「私が退職した当時、SansanはまだHR事業を始めていなかったので、HRをテーマとしたイベントを共催することになるなんて思いもよりませんでした。まさに本日のテーマである『縁』を感じます」と清水さん。

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株式会社リフカム 代表取締役CEO 清水巧さん 明治大学経営学部卒業。2013年Sansan株式会社に新卒入社し、カスタマーサクセス部の立ち上げに従事。2014年1月、株式会社Combinatorを創業し、代表取締役に就任。スタートアップ企業の仲間集めを解決するサービス「Combinator」を開発・運営。2017年11月に社名を株式会社リフカムに変更し、現在は「採用を仲間集めに。」をミッションに、リファラル採用を活性化するクラウドサービス「Refcome」、「Refcome Teams」を提供している。

「ひとむかし前まで、採用はバックオフィスだと言われていました。媒体に求人を掲載したら、人が集まってくる時代だったからです。しかし、これからの採用は事業開発としての動きが求められると考えます。マーケティング戦略をもって候補者を集め、面談では営業さながら相手を惹きつけクロージングし、入社した人材が定着するようカスタマーサクセス的な役割を担う必要があります。まさに事業開発です。

事業開発において目指すべきは、お客様(=候補者)の口コミで新規顧客を獲得できる状態です。だからこそ、今後の採用においてリファラルはひとつの鍵になると考えます」。

リファラル採用とひと口に言っても、さまざまなケースがあると清水さんはいいます。例えば、社内のエンジニアが、知り合いのエンジニアを長年かけてスカウトするケースもあれば、学生アルバイトが友人に気軽に声をかけるケースもあります。イベントでは、前者のケースのように、正社員になるような候補者に対して、どのように声かけを行い、クロージング(=内定承諾をもらうこと)するのか、そのノウハウをお話しいただきました。

清水さんがさまざまな企業の採用を支援するなかで、リファラル採用において3つの課題があると感じたそうです。1つは、社員に「良い人を紹介してください」と依頼しても、なかなか候補者が挙がらないこと。さまざまな原因が考えられますが、なかでも大きな理由として挙げられるのは、社員が、「自社に入社する(できる)」可能性が高く、さらに「いま転職活動をしている」「優秀」な知り合いにしか声をかけないことだと、清水さんはいいます。そこにリファラル採用におけるハードルがあるのだと説明します。「想像してみてください。皆さまのお知り合いの中に、いま転職活動をしている優秀な知り合いは何人いらっしゃいますか? そう多くはないでしょう」。

候補者を以下の横軸・縦軸で分けた場合に、右上の層だけだと人数が絞られるため、左上の層へのアプローチも視野に入れ、ターゲットを明確にすることが重要だと清水さんはいいます。

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しかし、左上の層にアプローチする場合に、自社への転職を検討してもらうまでにハードルがあるといいます。多くの企業では、自社が欲しい候補者のリスト=タレントプールはスプレッドシートで管理されているそうです。リフカムが支援した某社では、245名のタレントプールの中から採用できたのは3名だったそうですが、リフカムが残りの242名の近況を独自調査したところ、1年間で30名程が他の企業に転職していたそうです。候補者の転職の検討状況を逐一把握できないこと。これが2つ目の課題だと清水さんはいいます。

3つ目の課題は、リファラル採用への協力に対する社員の意識の変化です。リフカムが行なったアンケート調査によると、企業のフェーズによって社員の意識が変化し、従業員規模が20〜30名を超え、人事部を発足するタイミングで低下することがわかったそうです。そのフェーズを過ぎても、「採用は全社員で行うもの」と意識づけすることが重要なのだとか。

これらの課題を踏まえ、リファラル採用におけるコツは、社員には「入社したら活躍しそうな知り合いのリスト化」だけを依頼することだと清水さんは説明します。「知り合いをスカウトして、惹きつける役割まで社員にお願いすると、社員は入社する確度の高い候補者しか挙げなくなる傾向があります。役割を分担することが重要です」と清水さん。

社員に候補者のリスト作成を依頼するにあたって、リフカムではそれをサポートするための仕組みを提供しているそうです。「海外では主流の『メモリーパレス』と呼ばれる、質問を通じて社員に候補者を想起させるための手法があります。例えば、『前職で一緒に働いた中で、最も尊敬する人を3人挙げてください』のような質問をします。より精度の高い回答を得るために、欲しい人材の条件に応じて質問項目を作成する仕組みを、リフカムでは提供しています。さらに、そうして集まったタレントプールを適切に管理・運用するための仕組みを提供しており、将来的にはリフカムのサービス画面上で、欲しい人材は『新卒か中途か』『メンバークラスか、マネージャークラスか』『カルチャーフィットか、スキルフィットか』などの設定をすることで、最適な質問項目が生成される仕組みを提供していく予定です」と清水さんは話します。

「リファラル採用は何より楽しく進めることが重要です。最初は、メモリーパレスをワークショップ形式で行うことをおすすめしています。名前が挙がった候補者を仮に採用するとしたら、どうアプローチをしていくかをディスカッションするのも良いでしょう。大事なのは、『採用は全社員で行うもの』という意識づけをすることです。人事が採用につきっきりにならなくても、自動的に人が採れる状態が理想ですね。そのために、今後ともリフカムは皆さまの採用をサポートします」。


企業が「出会いたい」と思える人材と出会うには

2番目にご登壇いただいたのは、Spready株式会社の柳川裕美さん。

Spreadyは2018年5月に設立した会社で、Serendipity(=偶然の出会いや、予想外の出来事)によって、人と人や、企業と人をつなぎ、個人がやりたいことに出会い続ける世界を作ることを目指しているそうです。

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Spready株式会社 取締役 柳川裕美さん 同社が提供する2つのサービス「Spready」「Profiee」の開発、カスタマーサクセス、ユーザーコミュニティデザイン、人事採用、PRマーケなどを幅広く担当。趣味は旅と美味しいお酒と食事。将来は海外でビール屋さんをやるのが夢なのだとか。

その手段として、会いたい人に必ず出会えるご縁つなぎプラットフォーム「Spready」と、自己紹介を簡単に作れる「Profiee」という2つのサービスを提供しています。イベントでは、前者の「Spready」についてお話いただきました。

柳川さんは、前職は国内最大級のグルメサービスを提供する企業で、人事としてリファラル採用に取り組んでいたそうです。当時、なかなか「会いたい人に出会えない」ことを課題として感じていたことから、「Spready」事業を立ち上げたのだとか。

採用したい人になかなか出会えない。それが、私が人事を担当していた当時、一番の課題でした。もちろんどこかに存在はしているはずなのですが、エージェントに依頼しても、採用プラットフォームに求人を掲載しても、採用イベントに協賛しても、出会いたい”ぴったりな人”にはなかなか巡り合えませんでした。

それは、何かしらの転職サービスにすでに登録している候補者のプール、つまり転職顕在層の中から探しているからだと考えました。

そこで、転職潜在層に会うための手段として、いわゆる”採用イベント”より間口を広げたカジュアルなイベントを開いたこともありました。でも、その場で出会いたい人に巡り合えたとしても、それまでに膨大な時間とコストがかかるんですよ

そうした課題を解決するために生まれたのが、Spreadyです。法人が『会いたい人』の要件を提示すると、Spreadyに登録されている個人=Spreader(スプレッダー)が、それを見て知り合いを紹介する仕組みです」。

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当日は、企業の採用担当者約20名にお越しいただきました。

「会いたい人に必ず出会える」と銘打っているSpreadyですが、それには理由があると柳川さんはいいます。「社会学の有名な理論で『六次の隔たり』という考え方があります。6人の人を介すると、会いたい人にたどり着けるという理論です」。

活用ニーズとしては、将来的に採用したい層へアプローチする「タレントプールの拡充」のほか、新規事業を立ち上げる際に、必要な知見を持っている人や、パートナーを探すことにも使われているのだとか。例えば、PR会社が電動キックボード事業を始める際に、Spreadyで有識者を探したところ見つかった事例もあるそうです。

「転職潜在層の中には、きっと質の良い人材がいるはず。でも、出会えるまでに、そこにかかるコストは計り知れません。そこで、Spreadyでは、企業が会いたい人と出会うこと、言い換えると『タレントプールの拡充』をお手伝いしています」。

▶︎ 2020年2月6日(木)に開催するイベントにもSpready社がスピーカーとして登場します。詳しくはイベントお申し込みページをご参照ください。


「弱いつながり」の活用がリファラル採用の鍵

最後は、弊社Sansan株式会社の水谷将志が、Eightの採用サービス「ECD」について話しました。

水谷は、今年の6月にSansanに転職したばかり。もともと転職するつもりはなかったそうですが、ECDでスカウトを受けとったのをきっかけに入社しました。ECDの事業立ち上げを担うチームから声がかかり、これからの「採用のあり方」に変化を起こす、新しい価値を作っていくことに魅力を感じたのだとか。

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Sansan株式会社 Eight事業部 水谷将志 商社、大手外資系IT企業で営業等を経験し、Eightの採用サービスでスカウトされたのをきっかけに、Sansanに入社。Eightなら転職市場を変えられると確信し、同サービスの担当となる。

Sansanは「出会いからイノベーションを生み出す」ことを目指している会社です。ビジネスの出会いは、名刺交換から始まります。そこで、Sansanでは法人向けの名刺管理サービス「Sansan」と、個人向けの名刺アプリ「Eight」を提供しています。前者が名刺データを「会社の財産」として扱うのに対し、後者では、「個人のつながり」として扱う点で、コンセプトが異なります。今回、イベントで取り上げたECDは、Eightを基盤としたサービスです。

「現在、Eightは約260万人のビジネスパーソンに利用されています。ECDは、Eightユーザー一人ひとりの転職に対する意向に応じて、企業がスカウトを送れるサービスです。ポイントは、自社社員の同意のもと、社内の誰がどんな人と名刺交換したかを確認したうえで、スカウトを送れることです。つまり、社内のつながりを活用して採用を行えます。ここが、私がECDに惚れ込んだ理由です」と水谷。

ECDは現在、ローンチから約1年で100社を越える企業に利用されており、ITだけではなく、不動産など、幅広い業種の企業に導入されています。導入から2か月で3名が内定を承諾したケースもあり、その理由について水谷は「確かに、ECDでは転職市場にはいない優秀なビジネスパーソンにアプローチできる仕組みを提供していますが、だから成果が出ているわけではありません」と話します。「先ほど話したような社内のつながり、それも『弱いつながり』を活用してスカウトを送れることが、成果につながっています」。

リファラル採用では、社員に「良い人がいたら紹介してください」と言っても、なかなか紹介をしてもらえないことが課題として挙がっています。それは、現在のリファラル採用が「強いつながり」に依存したものだからだと、水谷は説明します。

「いまのリファラル採用では、社員が『良い人がいたら紹介してください』と言われた時に、候補者として簡単に想起できる人、つまり『強いつながり』の中から挙げる傾向があります。しかし、『強いつながり』は個人のつながりのうち5%未満だと言われています。『強いつながり』だけでは、候補者の母集団形成に限界があります

一方で、『弱いつながり』の場合、純粋想起だけに頼っていては、なかなか名前が挙がりません。そこで、ECDでは『弱いつながり』にもアプローチできる仕組みを提供しています。Eightを基盤としたECDなら、ビジネスにおけるつながり=名刺を一覧で見られるから、『弱いつながり』が可視化されています」。

“転職活動”期間は0日。エージェントを使わないキャリアアップのすすめ

ECDの実績として、自社社員とつながりのない候補者にスカウトを送った場合に、面談を設定できる確率は10%程度ですが、自社社員とつながっている候補者の場合は30%まで上昇します。さらに、つながりのある社員から直接スカウトを送ると、その約3倍、つまり60%の確率で面談を設定できます。

「『弱いつながり』は、個人が持つ人脈のうち95%を占めています。ECDでは、それが可視化されているからこそ、高い確率で面談を設定できます。リファラル採用を考えるにあたって、活路は『弱いつながり』にあります。社内の名刺を、採用力に変えていきませんか」。

▶︎ 2020年2月6日(木)に開催するイベントにも弊社水谷がスピーカーとして登場し、ECDを使ったリファラル採用について話します。詳しくはイベントお申し込みページをご参照ください。


3社の発表後は、ネットワーキングタイム。スピーカーに話しかける来場者の姿が多く見られました。さらに、企業の採用担当者同士で情報交換をする様子も。

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Spready社代表取締役の佐古雅亮さんに、乾杯のご挨拶をしていただきました。
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名刺交換をする様子も見られました。右は、イベントの司会を務めた合同会社Obuの小父内信也さん。つい先日独立し、コミュニティマネージャーとしてさまざまな企業を支援しています。

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例えば、この日初めて出会った人同士が、もしかしたら一緒に働く日が来るかもしれません。そんな偶然の出会いをつなぎ、ビジネスやキャリアの可能性を広げることをEightはサポートします。

▶︎ 2020年2月6日(木)に開催するイベントには、株式会社アトラエの取締役CTOがスピーカーとして登場。完全審査制AIビジネスマッチングアプリ「yenta」を使ったリファラル採用について話します。詳しくはイベントお申し込みページをご参照ください。

Eight Career Design(ECD)
Eight Career Designは、名刺アプリ「Eight」が提供する企業向けの採用サービスです。アメリカで主流のインハウスリクルートメントの仕組みを取り入れ、従来の転職市場にはない価値を提供します。

文・写真/村上知香

2016年12月、新しい価値を生み出す事業内容に惹かれ、Sansan株式会社に入社。ビジネスSNS Eightのプロジェクトマネジャー(PM)として、ユーザーのエンゲージメントを向上させるための機能開発を推進。

2018年1月、Eightが運営するメディア「Business Network Lab(BNL)」編集部に異動。「Eightの便利な使い方をもっと広めたい」という思いから、「Eight Tips」カテゴリを立ち上げる。

同年6月、「Eight Tips」の拡張版としてEight公式ブログ「Eight Blog」を開設。同ブログでは、使い方紹介に加え、ユーザーの活用事例や社員インタビューなどのコンテンツを配信。