「人と会う前には必ずEightのメモを確認しています」──D2Cアパレルの広報に聞いた、信頼を深めるメモの活用法

ユーザーの活用例を紹介する本企画「User’s Voice」。今回は、Eightのメモ機能を使いこなすユーザーに、どんなメモを書いたらビジネスに役立つのかを伺いました。【User’s Voice】
こんにちは。Eightの村上です。
名刺交換をした後、相手と話した内容を名刺に書き込む方がいらっしゃるかもしれません。私も以前はそうしていたのですが、Eightを使い始めてからはEightのメモに打ち込んでいます。訪問帰りの電車の中でも手軽に入力できますし、メモの中に使われている単語で名刺を検索することも。私個人としても気に入ってよく使っている機能のひとつです。

Eightにスキャンした名刺ごとにメモを登録できます。
私の場合は、イベントで一度に大勢と名刺交換をした時に、イベント名や相手と話した内容をメモしています。例えば、「あのイベントでAIの話で盛り上がったあの人の名前がどうしても思い出せない」。そんな時にも、イベント名や「AI」という単語で名刺を探せるからです。
上はあくまでも私の例ですが、メモってシンプルな機能だけに、人によってさまざまな使い方があると思うんです。そこで今回は、Eightのメモ使い倒していると噂のユーザーにお話を伺ってまいりました。

株式会社FABRIC TOKYO 高橋 政裕さん 「Fit Your Life」をコンセプトにオーダーメイドビジネスウェアを提供する同社で、広報・PR・採用・チームビルディングなどを担当中。サービス創業期、一号社員として入社。ECサイト運営、オペレーション、カスタマーサポート、オウンドメディア立ち上げ、合弁会社立ち上げなど、さまざまな経験を経て現在に至る。
──早速ですが、どんなメモを書いているのかを教えてください。
まず、相手にとって「ここは覚えておいてほしい」というポイントをメモしています。
例えば、私はよくメディアの方とお仕事をするのですが、「プレスリリースを配信する時には、担当者のメールアドレスではなく、メディア編集部全員に届くメーリングリスト宛てに送ってほしい」と言われることがあります。
そうした留意事項は議事録として、これまでGoogle Docsに書いていたのですが、連絡する時にパッと見返すのには不便なんです。その点、Eightなら手軽に見返せるので、ちょっとしたメモを入れておくのに重宝しています。もともと、名刺はアナログ管理、メモはGoogle Docsを使っていたので、それがひとつのツールで完結するのはとても楽ですね。
──ありがとうございます!連絡先の他にはどんなことをメモされていますか?
お会いした時に、仕事の話だけでなく、相手の興味・関心や、悩んでいることを伺ってメモしています。例えば、相手がメディアの方だとして、「ファッションテック(※)について取り上げたいけれど、その業界に知り合いがいない」という悩みをお持ちであれば、そのことを書き留めておいて、紹介できる方が見つかった時におつなぎします。
あとは、これも相手がメディアの方のケースですが、メディアの先にいる読者が抱える課題をヒアリングしてメモに入れています。あるメディアを例に挙げると、読者層は40〜60代で、「最新のITツールについて知りたいけれど情報収集が苦手」という課題をお持ちだそうで。そうした情報をメモに残しておくことで、弊社の情報を送る時に、メディアの読者を意識したうえで提案ができるんです。
※ ファッションテック・・・ファッションとテクノロジーを組み合わせた造語。テクノロジーを利用してファッション業界を活性化させることを目指す試みのことを指す。(参考:「ファッションテック 開花 」日本経済新聞 )
──それは、メディアとしてはありがたいですね。「うちのメディア、分かってくれている」と感じますね。
プレスリリースひとつを送るにしても、「弊社の情報を取り上げてください!」と一方的に伝えるだけでは信頼関係を築くことは難しいと思っています。
それぞれの雑誌やWebメディアの読者像をイメージしたうえで、ご担当の方一人ひとりにパーソナライズされた提案をすることが大事だと考えているので、そのためにメモを活用しています。
ただ、メモに書く内容はビジネスに直接関係のないことでもいいんです。
──それはなぜでしょう?
信頼関係を築くためのベースとして、相手の興味・関心を覚えたうえでコミュニケーションをとることが大切だと信じているからです。
広報という仕事上、人と知り合う機会が多いのですが、関係が広く浅くなりがちだと感じています。知り合ってすぐにビジネスにつながる場合もありますが、そうならないことも多々あります。ただ、知り合うにあたってお時間をいただいているので、すぐにビジネスにつながらなかったとしても、相手の興味・関心を覚えておくことが私なりのリスペクトの形なんです。
だからこそ、誰かと会う前には必ずメモを見返して、過去の会話を振り返っています。最近だと、今年の8月に表参道店をオープンした時に内覧会を開いたのですが、10社のメディアの方にお越しいただきました。その時にも、過去に話した内容を事前に振り返ったうえで臨みました。
──10社ということは、少なくとも10人分のメモを見返したということですか!?
はい。内覧会のお知らせを送る時にも、過去に話した内容を文末にひと言添えてお送りしました。それだけでお越しいただけたとは思っていませんが、そうした小さなコミュニケーションの積み重ねが信頼につながると信じています。
何より、皆さまの貴重な時間を割いてご参加いただいているので、ちょっとしたコミュニケーションを含め「楽しく話せた」「来て良かった」と思って帰っていただける企画にしたいという思いが根底にはあります。
そのためにも、自分が持っている情報を一方的に話すのではなく、まずは相手の興味・関心から入ることを意識しています。ただ、一人ひとりと話したことを覚えておくのには限界があるので、Eightのメモが手放せないんです。
それに、仕事に直接関係のない会話の中にこそ、ビジネスの可能性が隠れていると思います。

サービスのコンセプトは「Fit Your Life」。生き方や価値観にフィットするビジネスウェアの提供を目指すFABRIC TOKYOでは、「相手の気持ちを引き出すコミュニケーション」を大事にしているそうです。そのために、顧客と店員の関係を超え、友人のような関係作りを意識しているといいます。
──ちなみに、メモ以外によくご利用されている機能はありますか?
よくやりとりをする相手の名刺には、ラベルを付けてすぐに参照できるようにしています。例えば、「メディア(雑誌)」「メディア(Web)」「採用」などのラベルを付けています。

高橋さんのラベルの利用イメージ。
──最後に、今後Eightに求めることを教えてください。
名刺にタグ付けができたらいいですね。特に、イベントで一度に大勢と名刺交換をすると、何をきっかけに知り合ったのかを忘れてしまうことがあるので、プロフィールを開いた時にイベント名のタグが表示されていると便利だと思います。
私は、名刺交換をしたきりで、その後でコミュニケーションをとらないのは大きな機会損失だと感じています。その点、相手の情報を管理して、すぐにアクセスできるのはEightの強みです。だからこそ、その強みがブラッシュアップされるようなアップデートを期待しています。
文/村上知香、写真/ブランドコミュニケーション部 安藤早紀