Eightのプロフィール画面で見ると、カバー写真と組み合わさって絵が完成するブルーパドル社の「Eight対応名刺」。どのようにアイデアが生まれたのかを伺いました。
「Eightでスキャンして初めて完成する名刺」を作った人気クリエイター佐藤ねじさんと名刺交換してきました。
こんにちは。Eightの村上です。
弊社の社内SNSである記事がシェアされました。
「ブルーパドル社の名刺を、Eight対応しました」
サムネイルをよく見るとEightのプロフィール画面で、名刺画像とカバー写真が組み合わさって一枚の絵になっていました。ポップな絵柄に、一見ビジネスとは何の関係もなさそうな競馬予想のコピー。
「どのようにアイデアが生まれたのだろう?」「なぜ競馬予想?」。この名刺を作ったブルーパドル社の方に直接お話をうかがいたいと思い取材をしました。
名刺の定義が変わるアイデアを追求
──さっそくですが、「Eight対応名刺」を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
佐藤ねじさん:ブルーパドルは様々なジャンルにおいて「小さくても新しいアイデア」を探すことを目的としています。名刺についても何か新しいことをしたいとずっと思っていて、創立から2年経ったこのタイミングでリニューアルしました。
──どのようなプロセスを経て、名刺とカバー写真を組み合わせるアイデアに至ったのでしょうか?
佐藤ねじさん:デザインがかっこいい名刺は世の中にたくさんあるなかで、私たちがそれを作るのは違うと思いました。「名刺」という枠組みの中で趣向を凝らすより、それ自体の定義が変わるようなアイデアを作りたいという思いがありました。
そんなことを考えていたある日の飲み会で、「どのみちEightに取り込むのなら、それを前提に考えよう」という話が出て、そこからカバー写真と組み合わせる検討を始めました。
──デザインを作るにあたって、こだわった点を教えてください。
佐藤ねじさん:Eightに名刺を取り込んでも、取り込まなくても成立するようバランスにはこだわりました。名刺単体だと、絵が見切れているので違和感があるにはあるのですが、それが不思議な魅力を生み出す「間」になっていて、ひとつのデザインとして成立しているんです。
さらに、カバー写真と組み合わさることで、Eightプロフィールを小さなホームページとして見せる効果があります。これは、単に絵がつながるということ以上に、名刺の領域を広げる意味を持つと思います。
Eightプロフィールは「小さなホームページ」
──「Eight対応名刺」は、そこに書かれている内容も特徴的だと思います。競馬の予想や、尿酸値の変動など、一見仕事に関係なさそうですが、どのような意図でこうした内容を選ばれたのでしょう?
佐藤ねじさん:仕事を前面に押し出すより、少し笑えるような内容の方が話のネタになっていいと思いました。
深津さん:飲み会に行く口実にこの名刺を使わせてもらっています。Eightのフィードに「飲み仲間の募集名刺を作りました」と投稿したら、結構反応をいただけて、今週と来週は飲みの予定で埋まっています(笑)。
佐藤ねじさん:あと、橋本は競馬がとても好きなのですが、それをもっと外に発信したいと前々から思っていました。橋本のカバー写真は競馬のイラストなのですが、よく見ると一着予想が毎週更新されるんですよ。
橋本さん:番号が毎週金曜に決まるので、その日に更新するようにしています。名刺とカバー写真のデザインは変えずに、馬の名前だけを変更しています。先週の予想はトリコロールブルーです。
佐藤ねじさん:何度も見にきてくださった方に情報価値を提供できるよう、動的に変えられるようにしています。テキストの部分を変えるだけならそこまで労力はかからないので、コスト面でもバランスがいいと思います。
──カバー写真を更新することで、定期的にプロフィールを見にきてもらうことが狙いなのですね。私の中では、何回も見にいく場所というイメージはなかったので意外です。
佐藤ねじさん:それぞれのSNSをどう定義するかによって使い方は変わってくると思いますが、私はEightのプロフィールを「小さなホームページ」として捉えています。
イメージとしてはInstagramに近いかもしれません。Twitterだと、ひとつでも面白いツイートがあったらフォローしますが、Instagramの場合はタイムラインからプロフィールに飛んで、写真一覧を見てフォローするかどうかを決めることが多いです。そう考えると、EightはInstagramの使い方に近いのではないかと思います。
つまり、FacebookやTwitterが 情報を〈流していく〉場所なら、EightやInstagramは〈溜めていく〉ところだと思っています。
Eightは溜めた情報を見にきてもらうための場所だと解釈しているので、もっとブルーパドルの取り組みや事例などを投稿して、タイムラインを充実させたいと思っています。私たちの世界では名前を思い出してもらうことが何より大事なので、今後もEightを使ってそのきっかけを増やしていきたいですね。
文/村上知香