
人と「会う」ことを各々が自粛しているいま、ビジネスにおける出会いの機会は減少傾向にあります。実際に、ここ数か月における名刺交換枚数は減っていることが、弊社研究チームの調査からわかっています。
しかし、人と人との距離が離れており、テレワークの導入が進んでいるいまだからこそ、地理的な障壁なくオンラインで出会いの機会を増やせるのではないでしょうか。
そこで今回は、全国各地の企業とオンライン商談をしている弊社の野本佳那に、遠隔でもビジネスを加速させるためのコツを聞きました。
Eightは、無料で使える個人向けの名刺アプリです。スマートフォンで名刺を撮影するだけでデータ化され、手間なく名刺管理ができます。データ化の速度と正確性には定評があり、2012年のサービス開始以来、高精度の「自動読みとり」と「スタッフの手入力」を組み合わせた技術は、常に進化を続けています。名刺交換をした相手もEightを利用していれば、あなたのビジネスネットワークに加わります。異動や昇進などで名刺が変わった際には通知が届き、「近況の投稿」や「メッセージ」で情報交換も可能に。日々の仕事の出会いが、新たなビジネスの可能性につながります。
Point
- 事前に顧客のことをよく調べ、具体的なストーリーを描く
- 開始前に、必要なウィンドウ以外は全て閉じる
- 商談の冒頭で各参加者の役割を確認し、会話は具体的な言葉に落とし込む
- 時間は30〜40分が理想
- オンライン商談は、実際に「会う」よりもハードルが低い
目次
オンライン商談の前に準備すること
──まず、事前準備としてやっていることを教えてください。

大きく2つあります。
一つは、顧客についてよく調べることです。訪問営業でもやっていることですが、オンライン商談では、より一層重要になってきます。
訪問なら、実際に足を運んで、建物や人の雰囲気、対峙する相手の表情などから、さまざまな情報が得られます。しかし、オンライン商談ではそれらの情報がないため、事前に情報を集めることが重要です。
ですので、アポイントをとる段階で、ミーティングの目的や、どの部署・役職の方が参加されるかは、明確にしておくようにしています。
もう一つは、調べた情報をベースに、具体的なストーリーを描き、言葉に落としておくことです。これは、対面のとき以上に意識しています。商談ではどんな流れで提案するか、この顧客ならどんなことに疑問を持つか、どんな言葉を使ったら顧客に届くかを、きちんと想定しておくことを大事にしています。
訪問の商談は1時間のアポイントをいただくが多いと思うのですが、オンライン商談は、長丁場になると参加者の集中が切れてしまうこともあるので、長くとも40分以内に収めるよう調整しています。
──Web会議ツールはどのように選んでいますか?
相手(顧客)が初見でも使えるツールを選ぶことがポイントです。できるだけシンプルで、わかりやすいUI/UXが理想です。
1対1の商談ならベルフェイス、参加者が3名以上の商談ではZoomを使うようにしています。
Web会議ツールを初めて使う方の場合は特に、「事前に何か用意する必要はあるか」「何かインストールしておく必要はあるか」などを気にされる傾向があるので、事前にメールなどで段どりをきちんと案内しておくことも、スムーズに商談を始めるうえで重要なポイントです。
──Web会議のセッティングで気をつけていることはありますか?
一番は、セキュリティです。画面共有などをした際に、調べ物やブックマークなどの余計なものが映り込まないよう、必要なウィンドウ以外は全て閉じるようにしています。
また、最近は自宅で仕事をしていることもあり、バーチャル背景※を使用しています。家の中を見せるのが気恥ずかしいときや、趣向を加えたいときに便利ですよ。
※ ZoomなどのWeb会議ツールに搭載されている機能で、自身をインカメラで映す際に、背景だけを別の画像に差し替えられる。
Eightが提供しているバーチャル背景画像
※ 名刺交換用のQRコードを入れられます。詳しくはこちら。
オンライン商談で意識したいポイント
──商談中は、どんなことを意識していますか?
2つあります。
一つは、冒頭で各参加者の役割を確認することです。訪問なら、名刺交換をして、机に並べて、部署・役職などを確認しながら商談を進められます。オンライン商談だと、そのやりとりがないため、口頭ベースで最初に伺うようにしています。
もし、参加者がEightを使っていたら、ミーティングの冒頭や、事前にオンライン名刺交換をしておくこともおすすめです。
オンライン商談でサクッと名刺交換できる、EightのQRコード活用法
もう一つは、具体的な言葉に落とし込むこと。特に、顧客の頭の中にあるものと、自分の認識があっているかを都度確認するようにしています。
訪問なら、会話に抽象的な言葉が含まれていても、相手の表情や仕草から、意図を汲みとることができます。しかし、オンライン商談の場合、そうした情報が少ないため、抽象的なままで会話が終わってしまうこともあります。ですので、ニュアンスを含め、顧客の言葉を正しく理解できているかを、対面のとき以上に意識しています。
商談中にシステムトラブルが発生したら
──回線などの問題で、音や画像が途切れてしまうこともありますよね。
ありますね。最初は、結構焦りました(笑)。
それで、ミーティングを中断せざるを得ない時も何度かありました。そういう時は、もう一度つなぎ直して、それでも解決しない場合は電話に切り替えています。
電話で会話を続けることもありますし、時間が限られている場合は、会話が途切れる前に話していた内容や、要件を再確認して、続きはメールでやりとりをしています。例えば、製品のデモをしていた時には、会話が止まった時点でのスクリーンショットを共有して、不足している情報を補うようにしています。
──これからオンライン商談を始める方に向けて、最後にひと言お願いします。
オンライン商談は、実際に「会う」より、ずっとハードルは低いと思います。顧客の気持ちの面でも、訪問より気軽だと思いますし、訪問なら1時間かかるところを30分で行えるので、時間の面でも拘束されません。
何より、営業先の場所を選ばないので、地理的なハードルを越えて、全国の企業へサービスや商品の魅力を伝えられるのは最大の利点です。
ぜひオンラインの場を有効に使ってみてください。